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桜便り(Pale love)。 

桜便り


の便りとともに届いた
あなたからのメッセージ
まっさらな便箋にひと言
元気にしている?――
忘れるはずだった
あなたの 優しい笑顔
あなたの 熱い眼差し
舞い散る花びらとともに
消えた淡いだったのに
桜並木に手を振って
仕舞いかけた この心
咲かずに散った 未練花
頼りないわたしの心に
桜便りの風が吹く


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ジャンル: 小説・文学

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うっ血性心不全と抜歯手術。 

抜歯手術

 東京の開花入院中に聞くとは思ってもみなかった。3泊4日程度の短い入院の筈だったが、3月の半分以上を病院で過ごす事になろうとは…。今回の入院抜歯手術を受けるためであり、3月4日の歯科外来で入院の予約を取った。推定される入院期間は2~3日、外来で抜歯という方法もあったが、抱えている心臓疾患とワーファリンによる出血などのリスクを考慮して、入院による抜歯を選択した。
 3月6日、9時30分までに入院受付に行かなければならないため、数年振りに通勤時間帯の満員電車に乗った。入院中は何が起こるか分からない、不測の事態に備えるためパジャマや下着は多めに用意した。
 岩本町駅で降りて三井記念病院までは徒歩15分程度だが、体調が余り思わしくないため息切れが酷く途中何度も立ち止まり深呼吸を繰り返した。この不快な息切れで嫌な予感が脳裏を掠め、「ちょっとやばいかも…」と歩道に向けて捨て台詞を吐いた。
 流れる人ごみの足取りはみな快活で、朝の喧騒が都会の一日の始動を伝えている。病と言う重い足枷を引き摺って病院の門を潜るのとは大違いである。入院受付に着くと、番号札を取り順番を待つ。数分後、簡単な事務処理を済ませ女性事務員に誘導されつつ入院先の13階へと移動。忙しなく肩で息をしている私に看護師が声を掛けて来た。
 「大丈夫ですか?息切れが酷いようですが…」「うん、ちょっと心不全の兆候が出て来て…」心不全のことは全く伝えていなかったため、看護師が驚いた様子で「体重は増えてます?」「一週間ほど前から増えて来て…」「体重測りましょう」。
 体重計に足を乗せると66キロを軽くオーバーしていた。私の標準体重は62~63キロ。僅か一週間で約4キロ増えており、この4キロが殆ど余分な水分で身体中に溜まっているのである。心臓が悲鳴を上げるのは当然のことだった。
 その日の午後に予定していた抜歯手術は急遽延期となり、うっ血性心不全の治療が最優先となった。酸素吸入が始まり、歩行はトイレまで。それ以上の移動は車椅子と酸素ボンベが一緒だった。13階は外科病棟のため、翌日12階の一般病棟へ移動となる。ラシックス20ミリの静脈投与が開始され、水分制限は700mlまで。一日コップ3杯の水さえ飲めないのである。これはかなり辛かったが、水の有り難さを改めて思い知らされることとなった。
 食事に至っては腎不全食のため、塩分は一日4gとこれもまた水分と同様に厳しい内容だった。そうして数日後、漸く体重が落ち始め、呼吸も幾らか楽になったものの胸に溜まった水が中々抜けず、利尿剤のサムスカが増量となる。それが功を奏して入院8日目にしてやっと63キロ台の体重に戻り、心不全の症状も大きく改善した。
 そして15日、本来の目的であった抜歯手術のため、再び13階へと移動。術前の抗生物質の点滴を開始。抜歯は歯科外来の特別室で行われた。上の歯3本を抜くため時間が掛かりそうだったが、意外とすんなり終わり抜歯そのものは40分ほどで済んだ。局所麻酔のため、歯を抜く時の「ミシミシ」という音が頭に響いて血の気が引く思いだった。
 麻酔が切れる頃を見計らって痛み止めのアセリカ点滴開始。3年前の抜歯時、痛み止めのカロナールが全く効かず、2日間眠れぬ夜を過ごし担当医に何度もお願いしてモルヒネを打ってもらったことを思い出した。今回は痛みの不安が早々に解消された点は良かったのだが…。抜歯後の出血さえなければ18日の土曜日には退院出来る筈だった。
 止まらぬ出血に苛立っていたのは私だけでなく、担当医も困り果てていたようだ。「神戸さんのように何日も血が止まらない人は始めてですよ…」。血液をサラサラにする薬のワーファリンとバイアスピリンを長期間に渡り服用しているため、血が止まりにくいのは術前から分かっていることではあったが、私は特に止まりにくい体質のようだった。裏を返せばそれだけ薬が良く効いているとも取れるのだが。
 止血にはガーゼを傷口に当てて噛むしかない。日中はそれでも止まっている時もあるが、夜、眠った後に出血し、口の中に溜まった血液が口元から零れ出てパジャマやベッドのシーツを真っ赤な鮮血に染めてしまった時はショックだった。
 止血用のマウスピースを作りそれを嵌めて様子をみたが、それでも出血は続いた。口の中を何度もうがいする。白い洗面台に鮮血が飛び散りそれをペーパータオルで拭く。その繰り返しだった。術後一週間が経過しても出血が続くため漸く止血剤を使用。すると今までが嘘のようにピタリと出血は止まった。そうして想定外の日々が終わり24日の退院へと辿り着いた。
 24日、歯科外来を受診した後、次の外来を予約して晴れて退院となった。その日はの蕾が一斉に開花するのではないかと思わせるほど温かい穏やかな日であった。それにしても今年も入院なしを目指そうとしていた想いはいとも容易く崩れ去った。抜歯は仕方ないにしても、心不全を起こさない事が目標達成の道しるべであるのに、我ながら情けない結果となった。それでも今回の入院は定期的なメンテナンスと捉え、次のステップとして前向きに受け止めようと思っている。

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桜のプラネタリウム。 

プラネタリウム



満天を泳ぐように

舞い散る

それは

プラネタリウム

遠い記憶の向こうで

微笑んだ

あなたの眼差し

今年もあなたの心に

満開ですか

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僕の卒業式(未刊詩集より抜粋)。 

卒業式


遠くで
花びらが舞っていた
その下で
の木漏れ日あびながら
笑顔にあふれた
卒業写真
僕は 一人病室で
ベッドの温もり 抱きしめた
近くて近くて 遠い
僕の卒業式
まだ 来ない


※天竜養護学校の恩師後輩たち(1971年4月頃)。

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桜の花びらが舞い散る午後に。 

花びら


花びらが舞い散る午後に
あの娘は逝った
天使の衣を纏って空高く
注射が嫌だと駄々こねて
僕を随分困らせたっけ
君があんまり泣くもんだから
両手で押さえると
「バカっであたし溺れちゃうよ」
と言って僕の腕にキスしたね
は散ってもいつかまた戻って来るけれど
君と過ごした日々はもう戻らない
花びらが舞い散る午後に
抱擁だけを僕に残したまままで
あの娘は散った
閉じたに最後のくちづけを


白血病のため16歳でこの世を去った少女に捧げた詩、実話です。
初掲載 2013年4月11日00時01分20秒。
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世界で一枚だけのマスク。 

マスク

 先日の風雨で折角咲いた桜が半分近く散ってしまい、花見のタイミングを逃してしまった感のある今日この頃、爽やかな春風に乗って気分は上々と行きたいところだが、この季節が苦手な人も結構多い。
 花粉の舞い散る午後に、恋人とマスクをしながらお茶や歓談は少し色気がなく、くしゃみや鼻水が止まらず、会話にならないというのは、些かいただけないがこればっかりは仕方がない。
 ならばせめてマスクをオリジナルに変えて気分をリフレッシュしたいものだ。マスクの売れ行きが好調という背景もあり、各メーカーから様々な形態のマスクを最近では見かけることがあり、マスクを購入するのにどれにしようか等と迷ったり、これまでにはなかった選択を迫られてみたりする。
 女性向けや子ども用などでは、かわいい花柄があったり、色も豊富でピンク、ブルー、イエローとカラフルになってきた。
 ただ気になるのはどれも割と大きめのサイズであり、顔の小柄な人だったりすると、顔の半分以上がマスクに覆われてしまい、せっかくの美貌が発揮出来ないなんてこともある。
 男性の場合は特に気にすることもないが、女性は意外と気を使っているのだろうと思う。マスクで気をつけなければならないのは、その殆どが使い捨てタイプなので、一日一枚を心がけてもらいたい。
 多少値段が高いものや、丈夫そうで何度か繰り返し使用できそうだったり、見た目は汚れていなくとも、一度使ったものには雑菌が繁殖するので、口元や肌のトラブルを招く恐れがある。
 これからのマスクは魅せるもの、ファッションマスクとして定着して行くのではないだろうか。アレルギー性鼻炎と微妙な花粉症で、マスクが手放せない私でした。


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桜の見えるアパートで。 

桜


の見えるアパート
あなたの帰りを待っていた
時をさえずる花びら
風になびいて
あなたを遠くに連れて行く
かげろうゆらゆら
わたしの願いが燃え尽きる
の萌え出るアパート
それでもわたしは
あなたの帰りを待っていた


※自宅アパートのベランダから眺めたです。今年も見事に咲いてくれました。
初掲載 2013年3月25日00時01分55秒

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