ビーチサイドの人魚姫

うつ病回復のきっかけとなった詩集出版、うつ病、不登校、いじめ、引きこもり、虐待などを経験した著者が 迷える人達に心のメッセージを贈る、言葉のかけらを拾い集めてください。

ムジカの世界にようこそ!。

ムジカ03

大衆文藝ムジカ03号好評発売中!

 発刊を重ねる毎にスケールアップして行くムジカ、03号ではこれまでの表紙を刷新し大幅リニュアール。内容だけではなく、見た目にも渾身のエネルギー注いだ編集部の勢いが見て取れる。
 特筆すべきは、豪華著名人たちによる寄稿である。
 女優・東ちづる、作家/活動家・雨宮処凛、漫画家・西原理恵子、精神科医・香山リカ、ヴォーカリスト・松永天馬
 各界の最前線で活躍するこの5人が、「こわれ者の祭典」代表で作家・人の月乃光司氏について語っており、実に興味深く読み応えのある内容となっている。そして更に、ムジカ編集長・葛原りょう、月乃光司の両氏による語らいを18ページに及ぶ特集インタビューとして組んでおり、そのタイトル「病という武器」で、思わず私はのめり込むように読み耽った次第である。
 大衆文藝ムジカはジャンルフリーのエンターテインメント雑誌である。・川柳・短歌俳句小説エッセイ・書評・イラスト・絵画・漫画…と多岐に渡っており、表現者とそれを読み解く者たちの架橋になることは間違いないだろう。
 これを機会に是非、一冊手に取ってムジカの世界を確かめてみて欲しい。そして又、ムジカでは新たな書き手も募集しており、興味があれば作品を編集部宛に送ってみては如何だろうか。送付された作品は編集部が責任を持って掲載可否の検討に入る。既に公表済の作品でも可能である(ムジカ新鋭衆も同時に募集中)。
問い合わせ・参加規定はこちらを参照の事→http://musica.ganriki.net/index.html
お求めは全国の各書店・Amazon・大衆文藝ムジカHP。
大衆文藝ムジカ03号
定価/926円+税
ISBN 978-4-9905964-3-9

MUSICA’S ARTIST
芦川雄二、綱代浩郎、天野幸道、池田柊月、石川幸雄、市堀玉宗、大島健夫、大山真善美、尾貝 歩、岡田美幸、恩田皓充、香西文夫、加藤さおり、加部洋祐、神戸俊樹、木下峻介、倉田有希、こいけまり、高坂明良、齋藤俊介、齋藤洋由起、佐久間章孔、篠原 景、鈴木吉田友佳。

詩集・天国の地図 出版10周年と芥川賞。

10周年


長い闘病生活を余儀なくされてきた著者が、
生きる糧とした詩作。
魂の叫びの集大成!


「僕の前に/暗い影を落として/過去の記憶が横たわっている/
それを乗り越えようにも/僕の足は/竦んでしまって/一歩も動かない
(僕の前に)より――


 
詩集・天国の地図を出版してから今年3月を迎えた時点で10年と言う歳月が流れた。日本では最も売れない本No1が詩集と言われているため、出版5,6年後には絶版になるだろうと思っていたが、幸いにも毎年僅かではあるが書籍に動きがあり、そのため出版社との契約が自動更新されていたようである。

 このブログを通じて購入してくれた方も十数名おり、有り難く思っている。次回作待望論も聞こえて来る中、出版社が制作費を全額出資する企画出版詩集を世に送り出すには、よほど大きな賞を取り知名度を上げなければまず無理な話しであろう。

 お笑い芸人又吉直樹氏の小説『火花』が芥川賞を受賞し、巷では話題沸騰、マスコミもこぞって又吉氏を取り上げ特集番組まで組んでいる。純文学としては異例の124万部以上のセールスを記録し、売り切れ御免の書店も多数あるようだ。

 火花の受賞については疑問視しする声も少なからず上がっており、話題性と人気先行の売上重視を目論む出版業界の裏事情を垣間見た気もする。デジタル製品の台頭で低迷を続ける出版界と、加速する活字離れは『平成の出版不況』に拍車を掛け続けている。

 お笑い芸人として確固たる地位を築いた又吉氏が書いた本だから『売れる』のであるが、作家としての彼の才能を発掘し、仕掛け人『浅井茉莉子』さんの編集者としての努力と力量が今回の芥川賞へと導いたとも言えるのである。

 どれほど優れた作品であっても、それを見い出す優れた編集者がいなければベストセラーは生まれて来ない。書籍とは著者と編集者の二人三脚で創り出して行くもの。詩・エッセイ・小説などを執筆している私としても読者が活字に興味を示し、書店に足を運ぶ回数が増えて行く事は喜ばしい事と思っているし、火花がその起爆剤になっている事は確かな事実として受け止めている。

 

※写真は2005年7月のものであり、現在は平積みされておりません。


ムジカの勢いに乗り遅れるな!!

ムジカ02


大衆文藝ムジカ02号好評発売中!
 発刊を重ねる毎にスケールアップしているムジカは、ジャンルフリーの総合芸術雑誌である。小説エッセイ短歌俳句は言うに及ばずイラスト、絵画、写真、漫画と多岐に渡っており、その一冊を僅か数時間で読み終えてしまっては勿体無いほど充実した内容となっている。
 商業誌としての地位を着実に築きつつ、販路拡大も積極的に行っており、ネット書店の大手Amazonとも契約を結び02号から購入可能となった。写真でも分かるように、書店によっては00号から陳列しているところもあり、更には、作家・ムジカのメンバーでもある中園直樹氏のベストセラー小説『オルゴール』も一緒で、ムジカに寄せる期待度の高さを窺わせている。
 02号の特集は、津軽三味線奏者として海外でも高い評価を得ている『山本竹勇』とムジカ代表『葛原りょう』両氏の対談。21ページに及ぶその内容は、津軽三味線は勿論の事、『音楽』『文化』『言葉』などについて本音で二人のアーティストが熱く語りあっている。
 「ジャンルを超えて多くの無名でありながら、懸命に創作活動を続けている有望な作家の輩出と、その活動の場」としてムジカを提供する事を掲げる葛原氏の願いは、新たな書き手の登場を熱く切望するものでもあり、ムジカを踏み台にして個々の更なる飛躍を期待する。
 その葛原氏であるが、初の歌集『風の挽歌』を月光文庫から刊行するなど、ムジカ同様、勢いに乗り多忙な日々を送っているようだ。
 02号から設立された自由投稿欄の『ムジカ新鋭衆』は、意欲的な新しい書き手の発掘の場でもあり、前線で活躍中の作家陣を選者に迎えるなど、本格的に動き始めている。この機会に是非、チャレンジしてみて欲しい。

MUSICA’S ARTIST
芦川雄二、網代浩郎、天野幸道、石川幸雄、市堀玉宗、大島健夫、大山真善美、岡田美幸、尾貝歩、恩田皓光、加藤さおり、加部洋祐、神戸俊樹、木下竣介、葛原りょう(高坂明良)、窪依凛、小池正規、齋藤俊介、齋藤洋由紀、颯木あやこ、佐藤真夏、嶋岡晨、鈴木涼花、仙波枕、高木清志、滝口泰隆、タシロタマミ、塚越孝広、都月次郎、Tokin、冨田拓也、富永正寿、中園直樹、長野香子、中村安伸、成宮アイコ、花尻万博、久留素子、藤貫一銭、堀本裕樹、松本州勇山、三木基史、森川雅美、森田直樹、山本たくや、吉田友佳(敬称略)

お求めは…
紀伊国屋書店 新宿本店・浦和パルコ店、千駄木 往来堂書店、ジュンク堂書店池袋本店、池袋リブロ、青山リブロ、吉祥寺リブロ、新宿紀伊國屋南店、池袋ジュンク堂、渋谷丸善・ジュンク堂、神田三省堂、神田書泉グランデ、秋葉原書泉ブックタワー、横浜有隣堂東口店、藤沢ジュンク堂、浦和パルコ五階紀伊國屋、梅田紀伊國屋、札幌紀伊國屋、八重洲ブックセンター…などなど全国各地の書店。
A5版/200頁/カラー6頁 ISBN978-4-9905964-2-2 本体880円(+税)
特集:津軽三味線奏者 山本竹勇 発行・丘のうえ工房ムジカ
作品投稿・問い合わせ先はこちらまで→「bungei_musica@yahoo.co.jp」。


大衆文藝ムジカ創刊号堂々発売中!!

ムジカ創刊号

 書籍の紹介をする前に先ず、ムジカ代表の葛原りょう氏に祝辞の言葉を贈りたいと思う。去る3月11日、俳句芥川賞と言われる『芝不男新人賞』の副賞を葛原氏が受賞。俳人で著名な『対馬康子奨励賞』である。
 彼の快挙に思わず身体が震えてしまったほどで、同じ文学界の中で生きようとしている同胞からの知らせは他人事とは思えず、食い入るように彼のフェイスブックを何度も見詰めてしまった。
 苦節16年、殆ど無所属で俳句の世界に身を置きながら、半ば諦めにも似た哀愁さえ漂う中での今回の受賞は、他の俳人たちにも大きな夢と希望を齎してくれたものと確信する。
 葛原りょう君、受賞おめでとうございます。お祝いの言葉が遅れてしまい申し訳なく思いますが、貴殿の今後の活躍を陰ながら応援させて頂きます。
 そして更に嬉しい知らせが届き、私も少し興奮気味である。5月13日の朝日新聞全国版の夕刊文化欄に彼の俳句が掲載!葛原君にとっては俳句での初仕事となった訳である。やはり受賞の影響は大きく、と違って短歌俳句の歴史が古い日本独特の文化が追い風となっている様子も伺える。今後の彼の動きに眼が離せない状況である事は間違いないだろう。
 さて、大衆文藝ムジカ創刊号であるが、当初は昨年12月24日クリスマスイブに発売する予定であった。然しながら、雑誌や書籍と言う類のものは予定通りに原稿が揃わなかったり、校正や推敲に想定外の事態が発生したりとトラブルが付き物である。
 葛原氏の体調不良などアクシデントの連続で、予定より約4ヶ月遅れの4月15日『大衆文藝ムジカ創刊号』発刊の運びとなり現在、写真をご覧の通り、前回と同じく『紀伊國屋書店新宿本店2階』にて平積み陳列。浦和パルコ店ではレジの直ぐ隣りにあるワゴン車の中に創刊準備号も一緒に陳列されると言う反響ぶりである。
 さて、気になる中身であるが、前作の準備号を遥かに凌ぐ内容となっており、ページ数も増え完成度の高い作品がぎっしりと詰め込まれている。活字の好きな方であれば、十分納得の行く読後感を味わう事が出来るだろう。
 そして何といっても創刊号の目玉は、大ヒット漫画『鈴木先生』の原作者である文藝漫画家の武富健治、人・葛原りょう両氏による誌上対談が実現!約12ページにビッシリと隙間なく書き込まれた両氏の熱き想いを是非体感して頂きたい。
 さて、私自身はと言うと今回はではなく心温まるエッセイを寄稿し、64~65ページに掲載されている。準備号では息子の勇樹も作品を寄稿し写真として掲載されたが、今回は多忙を極める仕事の理由などから辞退したようである。
 地方の新聞社(群馬・上毛新聞/岡山・山陽新聞)などから取材の申し込みがあったりと、商業誌としての確固たる基盤作りも大海の荒波にもめげず、文藝と言う洋上に高々と帆を掲げ舵を切った。最も難題となる新たな読者獲得の為、更に販路を拡大し、大衆文藝の名に恥じぬ作品作りに邁進して行くものである。
※ムジカでは新たな投稿欄として『ムジカ新鋭衆』を設置。短歌俳句、自由律俳句、川柳など貴方の投稿をお待ちしております。
投稿・問い合わせ先→「bungei_musica@yahoo.co.jp」。
※ムジカのお求めはこちら→『紀伊國屋書店新宿本店2階』『紀伊國屋書店浦和パルコ店5階』『ジュンク堂吉祥寺店』『大衆文藝ムジカ事務局』。

大衆文藝ムジカ創刊号発売迫る!。

ムジカ02

 師走に入り、寒さも一段と増しつつある今日この頃。12月24日のクリスマス・イブに発売予定の『大衆文藝ムジカ創刊号』であるが、今年7月に刊行された『創刊準備号』が、今もなお、紀伊國屋書店新宿本店にて平積みされている。
 これは取りも直さず書籍が売れている事の証しだろう。平積みされた本がある程度時間が経ち、客足も途絶えがちとなってくれば、平積みから棚差しへと書籍の陳列方法は変わって行くのが通例である。
 名もなき港から革新の帆を掲げ、文藝の海へと船出した『ムジカ』は、無限の可能性を秘めた創作者たちの手によって、大航海を始めたばかりである。ムジカ商業誌である以上、そこに求められるものはクオリティの高さである。
 創刊号においては、準備号よりも寄せられた作品に対し、審査基準が更に厳しくなっているのは致し方ない事。読者あっての書籍であるし、読者が求める書籍の姿を追求するとなれば、必然的に答えは見えて来る。
 他の文藝雑誌とは明らかに一線を画す雑誌として、多くの作品をムジカから輩出する事により、沈滞気味の日本文学界に新しい風を送り込む。それが私たちに課せられた使命なのではないだろうか。
 さて、創刊号であるが、目玉はなんと言っても、テレビドラマ・映画化されて話題となった漫画『鈴木先生』の著者である武富健治氏とムジカ代表の葛原りょう氏による誌上対談が実現した事である。
 このご両人による対談、一体どんな話しが飛び出し、聞かせてくれるのか楽しみである。
 武富氏は現在、『惨殺半島赤目村』執筆中!(「月刊コミック アース・スター」で好評連載中)。
※大衆文藝ムジカは全国の紀伊國屋書店並びに、武甲書店で購入可能。まだお買い求めでない方は是非この機会に「芸術の書」としてあなたの本棚に一冊追加してみて下さい。
 ムジカでは、プロ・アマ問わず新たな書き手を随時募集しております。既出作品でも構いません。是非あなたの鮮烈な言霊をムジカにぶつけてみませんか。ジャンル不問。書評・俳論・歌論などお待ちしております。
 原稿はこちら→「大衆文藝ムジカ事務局
」へお送り下さい。

注文殺到!ムジカ平積み。

ムジカ平積み

 大衆文藝ムジカ創刊準備号が刊行されて2ヶ月余りが経過した。出版当初の不安は尽きる事がなく、反応の鈍さに意気消沈する日々もあった。
 文藝誌として知名度や前評判がある訳でもなく、出版物のおよそ70%を占めるトーハンや日販といった出版取次の流通ルートとは全く無縁の状態であり、ムジカをどのように拡散し読者を如何に獲得するのかと言った大きな課題を残したままの船出であった。
 ムジカ出版元の「丘のうえ工房ムジカ」は、発起人で詩人・歌人である「葛原りょう」氏の一言から始まった。
 既成概念にとらわれない全く新しいスタイルの文藝雑誌を作りたい…その熱い想いの背景には「詩の回復の試み、自らの役割」と言う彼の魂の叫びがあった。
 自分たちで出版社を立ち上げ、旧態依然とした日本の出版界、そして文学界に新風を吹き込み、時代の流れに飲み込まれるが如くに読者離れ、そして活字離れが加速する現代に歯止めを掛ける「表現者」としての大いなる役目を担うものとする…。
 この呼び掛けに共感し賛同した者数十名、この中には某著名人も数人含まれており、ムジカに寄せられる期待の大きさを裏付けるものでもあった。
 然しながら具体的に事が動き始めると、予算の問題や印刷会社の選定に予想を上回る困難が待ち構えていたのである。
 ムジカ執行部内での意見の対立や、運営方針の相違などでムジカに背を向けてしまった者もいたが、荒波の中で揉まれながらも準備を整え帆を掲げ出航したムジカであった。
 葛原氏から「平積み」の知らせが届いたのは8月20日だった。日本国内では大手有名書店のベスト5に入る「紀伊國屋書店」であり、その知らせに驚いたのは言うまでもない。
 平積み経験もあり、その意味を熟知しているわたしだからこそ言える事なのだが、過去に何度か話したように、長引く出版不況に追い打ちを掛けているのは、出版界そのものでもある。デジタル製品の台頭により格安の電子書籍が流通し始めている事も大きく影響してはいるが、書店の激減は留まることを知らず年々撤退を余儀なくされており、おそらく現在に於いての国内書店数は2万軒を下回っているのではないかと思われる。
 それとは全く反比例しているのが、年間の書籍出版数なのだ。わたしが詩集を出版した8年前で7万冊と言われていたが、2012年には8万冊を超えているから驚きである。出版されたその8万冊にも及ぶ膨大な書籍が全て書店に並ぶ筈もない。
 書店に足を運べば一目瞭然であるが、並んでいるのはどれもこれも某大手出版社の本本本…。当然ながら書店は本の売上で経営が成り立っている訳で、そこに全く未知の無名の本が並ぶスペースなど皆無である。
 今回のムジカ創刊準備号の平積みに驚くのは当然の事であるが、書籍の扱いをどうするかは書店のオーナーが決める事であり、そこにわたしたち著者や出版関係者が立ち入る事は出来ない。
 ムジカ創刊準備号はポップ広告まで付いており、書店の関係者も「これは売れる」と見込んで(勿論内容重視)平積みとしたのであろう。
 周りには向田邦子、立花隆、山田太一、澁澤龍彦と言った有名作家陣の本も置いてある。ムジカの直ぐ横には芸術総合誌で有名な「ユリイカ」の姿も見える。
 現時点で平積みされている書店は以下の通り。
 紀伊國屋書店新宿本店2階、紀伊國屋書店浦和パルコ店5階。
 因みにわたしの詩集「天国の地図」もムジカ(新宿本店)と同じ階に2冊棚差しされておりました。
※大衆文藝ムジカ新聞掲載については、日を改めて記事にさせて頂きます。
 ムジカ編集部では原稿を随時募集しております。机の中で温めている原稿がありましたら是非ムジカ公式ホームページまでお送り下さい。貴方の鮮烈なる作品をお待ちしております。
大衆文藝ムジカ公式ホームページ

心にレシピが届く時。

下町

 わたしが初めて料理を覚えたのは小学1年(6歳)の時だった。昭和30年代の事なので、料理と言っても現在のように豊富な食材がある訳でもなく、冷蔵庫や電気釜などもそれほど一般家庭に普及していなかった。
 その日に採れた物はその日の内に食べるというのが当たり前の時代で、食べ物を残す(粗末にする)などと言うことは「罰当たり」「目が潰れる」とさえ言われており、ご飯粒の一つでさえも貴重に扱われていた。
 カレーライスがご馳走で、バナナやパイナップル等の果物は贅沢品であり、病気で入院した時などにお見舞いの品として頂くか、婚礼などのお祝い時でないと口に出来なかったほどである。
 家庭料理と言えば「おふくろの味」と一般的に呼ばれているが、2012年11月4日の記事「病院食は父親の味」で既に料理について触れているのでご存知の方も多いと思う。母親の味と言うものを全く知らずに育って来た代わりに、祖母や父が作る夕餉の支度を見たり手伝って来たので、「おふくろ」ではなく「親父の味」と言ったところか。
 先ず初めに覚えたのは「米の研ぎ方」だった。米を洗うのではなく研ぐ…は、「命を研ぐのと同じ」と祖母から教わり、米の有り難さを身体に教え込む意味も含まれていた。幼いわたしにそのような哲学的意味合いなど理解出来る筈もなかったが、とにかく美味しく炊き上げる為の最も基本的な事だけは理解出来た。
 そして次に覚えたのが「味噌汁」。当時の味噌は八百屋に行って、樽の中に入っている味噌を計り必要な分だけ買って来るのだが、野菜や魚介類にしても保存の効かない食べ物はその日一家団欒の卓袱台に並べられる訳で、しかも採れたてだから新鮮で味もこの上なく美味だったと思う。
 調味料と呼べる物は「味の素」くらいだっただろうか?後は鰹節に醤油で十分事足りたのである。時間に追われる多忙な現代人にとっては、利便性が最も重要なファクターになっている為、様々な冷凍食品やレトルト物がスーパーやコンビニの棚を賑わせており、各食品会社もこぞって新製品の開発や販売促進に力を注いでおり、この状況は今後も更に熱を帯びてエスカレートして行く気がしてならない。
 物が豊富に溢れ返る現代社会では、財力さえあればどんな物でも手に入れる事が出来る。家庭では食べられないような高級料理でも、銀座辺りの料亭に行けば舌鼓を打つことも実に容易い事であるが、その一方では毎日数万トンに及ぶ食べ物が捨てられている現実がある。
 食べる事は生きる事であるが、この最も必要な食に関して言えば現代人は贅沢になり過ぎそれに甘んじて来ているような気がしてならない。もう一度食事の在り方について自分自身に問い掛けてみる必要がありそうだ。
 さて、すっかり前置きが長くなってしまったが、本日の主役は「下町の台所ごはん」管理人のマムチさんである。彼女が主婦の友社からレシピ本を出版すると聞いたのは、4月21日に「RED ZONE」で行われたライブであった。
 出版の件は記事「音楽が時空を超える時」で既に触れている為、ご存知の方も多い筈であるが、それから僅か3ヶ月でレシピ本が出来上がり、全国の大手書店に並べられている事に同じ出版経験のあるわたしとしては驚くばかりであった。
 マムチさんがいつ頃出版契約を結んだのか定かではないが、契約から書店配本まで少なくとも半年は掛かる筈なので、そのスピードに「さすが商業出版やる事が早い」と頷いてしまった。
 8月5日、三井記念病院へ行く途中に大手書店が2店舗あったので、初めにブックマート「書泉」に立ち寄り、料理本の並んでいる辺りを探し回ったが見当たらず、次に寄ったのがヨドバシカメラ秋葉原店の7階にある「有隣堂」だった。
 実はわたしあまり本を読まない質で、本を探し回るのは10年振りくらいになる。うつ病と診断された時に「うつ」関連の本を50冊ほど読み込んだが、それ以来の事でしかも「レシピ本」。詩や小説などを書いている自分としては文学系の本を読むべきだろうと思ったりするが、実用書となれば話は大きく変わって来る。
 心臓病を患い、厳しい食事制限があるわたしにとっては日々の食生活は命にも関わって来るため、非常に重要性が増して来る。この病気の為にこれまで多くの事を諦めて来たが、入院を何度も重ねて行く内にそれは更に深刻さを増して行った。
 生きる上で最も重要な食生活であるが、病気はその食事の楽しさまでをもわたしから奪い去ろうとしている。レシピ本なら色々と豊富な料理本が出版されているから、マムチさんの本でなくてもよいのでは?と思うだろうが、入退院のタイミングとマムチさんのレシピ本が出版される情報を耳にしたのが同時期だった為と、自分が欲しているレシピ本が「下町の台所」に在ったからである。
 書店の入口辺りに幾つかの料理関連の本を見つけたがその中には見当たらなかった為、書棚の各コーナーが設けてある実用書関連の中の「料理本」コーナーに行って見ると、ご覧の通り上の画像のように「マムチの下町の台所バル」と題された本が平積みされているのを発見。
 何だか自分の本が並べられているような気がして心が踊り嬉しくなった。そして1冊手に取り会計口へと向かった。
 書籍の殆どには帯と言う物がカバーの上に付されている。この「帯」は書籍を目立たせる為には非常に重要なポイント(部分)であり、料理に例えれば「隠し味」と言ったところだろう。
 本のタイトルも帯と同様に重要であり、タイトルだけで購入を決める客も多い。彼女の本の良い所はわたしたちが最も身近に感じている「台所」と言う部分。何処の家庭にも必ず「台所」はあり、人間が家族で暮らし始めた遥か昔から「台所」は家の中心として存在して来たのである。
 ひと昔前であれば「台所」は女性の神聖な領域と言われて来たが、それも今では過去の話で、現在は料理を作る男性も増えて来ており、台所は女性だけのものではなくなった。
 彼女の旦那さんもギタリストであり、そしてマムチさんも一流の女性ギタリストである事は周知の事実であるが、楽器をやる人は手先が器用だから料理も上手と単純に結び付けてしまいそうだが、器用なだけで数多いメニューを作る事は出来ない。
 料理は頭脳戦でもある。献立を考える時の女性の頭の中では家計の事から出費に関する事まで瞬時に計算されて行く。慣れと言う物もあるだろうが、それは長年積み重ねて来た経験が培ったものであり、銀座の料亭では味わえないその家の食文化そのものでもある。
 このレシピ本でわたしが最も目を引いたのは、「下町の台所流ズボラ飯④」。炊飯器で同時に調理、料理経験はあっても性格のせいなのか、殆ど役に立っていないわたしみたいな者にとっては実に有難いレシピである。
 見ているだけでも十分楽しめるレシピ本、それが「下町の台所」なのである。食生活が心を豊かにしてくれるのは昔からの事であり、ありふれた食材を利用してそれを見た目も中身も美味しく頂けるようにしてくれるマムチ流家ご飯…あなたの心にもきっと届くレシピ本。
旨っ!早っ!安っ!マムチの下町の台所 絶賛発売中。
2013年7月24日発売 主婦の友社 本体価格1300円。
ISBN978-4-07-289377-7

新しいアートの幕開け…。大衆文藝ムジカ堂々発売中!

ムジカ

 ジャンルの壁を超えて、あらゆる分野のアーティストたちが一堂に集結。日本文学に新たな1ページが今、刻まれようとしている。
 構想10年、準備期間4年を経て漸く皆さまの眼に触れる事となった「大衆文藝雑誌 ムジカ 創刊準備号」である。
 ムジカの主宰者であり代表の「葛原りょう」氏の言葉を借りるとするならば、スタートから刊行に至るまで4年と言う長い歳月が流れてしまった事に対し、ムジカ参加者へのお詫びの念が編集後記に連ねてある。
 ムジカの船出は順風満帆とは程遠く、編集メンバー内での意見の食い違いや対立があった事も伺わせており、嵐の中での出航は苦難の連続、刊行日を公言するもその約束は果たされず、苦悩する葛原りょうの痛々しいまでの姿をわたしは見て来たが、先日送られて来た2冊の雑誌を見て「待った甲斐があった」と心の中で叫ばずに居られなかった。
 そして早速5冊の追加注文を彼にメールで送り労いの言葉を掛けた。書籍作りに関して言えば彼は素人そのものである。わたしは長い期間、印刷会社やデザイン事務所などでポスター、チラシ、書籍といった印刷物を制作して来ており、書籍作りの難しさは十分心得ていた。
 2年ほど前だったか、葛原君からムジカの刊行が遅れる旨のメールが届き、誠に申し訳ないとひたすら頭を下げる彼に対し、「妥協せず納得の出来る物を創って欲しい」とエールを贈ったものである。
 葛原君自らが主催する絶叫朗読バンド「ムジカマジカ」での活動や、それに加えて持病の悪化などもあり健康を害しながらも文藝雑誌ムジカへの情熱は衰えるどころか、益々それは執念の焔となって彼の中で燃え続けていたのである。
 ムジカ発刊の動機については編集後記に葛原りょうの言葉として詳しく述べられているが、その一部を抜粋すると、「文芸誌と名乗る書店に座を占める雑誌の読者離れに無関心ではいられず、危機感を抱いた」と言う事である。
 表現者である彼としては、このような日本に於ける文学のある意味での衰退を野放しにしておく事が出来ないと言う責任感から「ムジカ」は誕生したのであろう。
 ムジカには表紙画像をご覧頂くと分かるように、参加メンバーの名前が表記してある。その中にはベストセラー小説「オルゴール」の著者である「中園直樹」君の名前もあるが、彼はムジカの編集メンバーでもあり、葛原りょう君の良きライバル・親友でもある(ライバルかどうかは不明だが)。
 わたしの名前「神戸俊樹」の横に「勇樹」とあるのにお気づきだろうか?そう、彼はわたしの息子であるが、彼のプロフィールを参照すると、「一歳から父の存在を知らぬまま、長い年月を過ごす。様々な経験を積んだ後、2008年に父親を探す活動を始め、同年8月に再会を果たす。父親が詩人である事をきっかけに自ら作品を残して行く事を決意…」。
 息子もまた詩を書くなどと思ってもおらず、正直驚いているが「蛙の子は蛙」と言ったところだろうか。彼の作品がわたしと決定的に違う所は、彼の殆どの作品は写真と詩の融合…つまり写真詩と言う事になる。
 わたしは「ムジカ」に詩を4篇寄稿している。「石Ⅰ」「石Ⅱ」「果実」「折れたクレヨン」何れも未発表の作品である。
 大衆文藝ムジカは全国の書店で取り寄せ注文が出来る他、直接「大衆文藝ムジカ公式ホームページ」宛に注文する事も可能です。又はわたしに一報頂ければ、わたしが責任を持って取り扱いさせて頂きます。本書は著者特典として5部毎にお求めの場合は、定価4千円(1冊800円税込)のところを3千2百円にてお求め頂けます。
 是非、この機会にジャンルを超えた新しい文藝雑誌の感動を貴方も共有してみませんか。大衆文藝ムジカは季刊(年4回発行)を目指しながら、まずは編集部体制の確立を急務とし、年2回の発行を確実に実行出来るよう活動して参ります。
 尚、ムジカでは皆さまからの作品を随時募集中ですので、机の中で温めている原稿がありましたら是非、ムジカ宛にお送り下さい。
 詳しい募集要項はまた別の日にページを割いて皆さまにお知らせしたいと思っております。今後とも「大衆文藝ムジカ」を温かく見守って下さる事を、この場を借りてお願い申し上げます。
丘のうえ工房ムジカ
大衆文藝ムジカ公式ホームページ
ISBN978-4-9905964-0-8
C0092 ¥762E
丘のうえ工房ムジカ
定価800円(本体762円+税)

詩集出版8周年を迎えて(絶版そして再配本へ)。

陳列

 時の流れは予想以上に早いもので、誰にもそれを止める事は出来ない。せめてもう少し遅くなってくれればと思ったりもする今日この頃。
 詩集・天国の地図が出版されてからこの3月で8年になった。刊行日が3月15日であり、詩集の誕生日という訳で8歳になったと言うことになり、誕生日を祝って喜んでいいのかどうか…筆者としては迷うところではある。
 つまり、人間に寿命があるようにやはり書籍にも寿命がある。それを「絶版」という訳だ。本来ならば、とうの昔に絶版になっても不思議ではなかったが、お陰様で出版当初の飛ぶ鳥を落とす勢いは毛頭影を潜めてはいるものの、年間を通して僅かながらに流れがあり、倉庫から流通に乗り読者の手元に届く動きが途切れなかったことで出版契約が自動更新されていた訳である。
 絶版はどのようにして決められるかと言うと、書籍の刊行日が古い順に処分されて行く。但し、出版一年で絶版になる場合も時にはある。一年を通して全く動きが見られなかった場合がそれに当たる。
 過去にも話した通り、書籍の年間出版数は約7万冊に上り出版ラッシュで書店に置かれない本がその内の70%を占めていると言われている。出版社或いは出版社と契約している物流倉庫には在庫の数で溢れんばかりになっているのが現状である。
 わたし自身、一時そのような書籍ばかりを扱う倉庫でバイトをした事があり、毎日4トントラックに零れ落ちんばかりの書籍の塊が運び込まれて来るのを嫌というほど見て来たが、如何に資源を無駄にしているか思い知らされるばかりであった。
 今年3月に絶版を迎える書籍は2005年に出版された本が対象である。故にもちろん「天国の地図」もそれに当たる。文芸社からわたしに連絡があったのは昨年の10月末だった。
 経済産業省が立ち上げた(コンテンツ緊急電子化事業「緊デジ」)は国の補助により約6万タイトルを電子書籍化しその売上を東北の被災地へ回すというものであり、文芸社もこのプロジェクトに参加し、同社の書籍から800冊を厳選し電子書籍化する筈であったのだが、諸事情により文芸社はこのプロジェクトから撤退せざるを得なくなり、その説明とお詫びの内容であった。
 同社の出版物が何万冊あるかは知らないが、800冊の中の1冊として「天国の地図」にお呼びが掛かった事は誠に喜ばしい話であったが、結果的にその望みは叶わなかった訳で、更に追い打ちを掛けたのは絶版の話であった。
 詩集は現在でも売れ続けてはいるものの、やはり出版社の現状としてこれ以上倉庫に置いておく訳にはいかなくなったようで、売れているのに何故?と疑問を抱いたが出版界の裏側にもそれなりの事情があるようだ。
 そして更に話は進み、文芸社のプロジェクト撤退で著者様に多大の迷惑掛けてしまった事のお詫びとして紀伊國屋書店での常備陳列・配本の話になり更に契約更新も継続される事となり、「瓢箪から駒」ではないが意外な展開になり、わたしとしては「願ったり叶ったり」の結果となった。
 「絶版」と「再陳列」では天と地ほどの差がある訳で、まるで強運のわたしの魂が詩集にまで乗り移ったかのようにも思えた次第である。
 陳列と言っても出版当初の平積みではなく、最も一般的な「棚刺し」ではないかと思われるが、その辺は書店のオーナーが決める事なのでどう置かれるのか分からないのが正直な所である。
 陳列される書店は次の通り。千葉県「紀伊國屋書店・流山おおかたの森店」東京都「渋谷区・渋谷店」「新宿区・新宿本店」「世田谷区・玉川高島屋店」「千代田区・大井町ビル店」福井県「福井市・福井店」大阪「堺市・泉北店」岡山県「岡山市・クレド岡山店」福岡県「久留米市・久留米店」熊本県「菊池郡・熊本光の森店」以上となっている。
 因みに絶版になった場合その本はどうなるかと言うと、著者の元に送られて来る。まあ、そうなったらバナナの叩き売りではないが、路上で売り捌くと言うのも一つの方法である。
 出版当初から購入してくれた読者の中には、「サイン」を約束しながらもいまだにそれが果たせずに心苦しく思っており、出来るだけ早い時期にわたしの体調を見ながらサインさせて頂こうと思っている。
 次回作待望論も多く聞かれる中、申し訳なく思いますが、いま少し「天国の地図」を温かく見守り応援して頂けると有難いです。

出版社の選択は慎重に。

選択

 年間およそ7万冊もの書籍刊行ラッシュの現代、それに対して日本の書店数は今年に入り2万5千軒程度にまで落ち込んでいる。
 デジタル書籍の到来、携帯やインターネットの普及も手伝って、本が売れない時代になり、小さな書店は生き残れず店を畳んで行く、これが現状である。
 書店の立場から見れば当然限られたスペースに売れる本をどう設置しようか毎日迷っているのである。著名な作家の本でも出足が悪ければ一週間で返本となり、小説も今や5万部でベストセ ラーだと言われている。
 然し、実際はそこまで売上を伸ばすのもかなりの時間が必要となる場合も多い。初版の場合の刷数は5千部程度であり、増刷を重ねて漸く2万部まで伸ばしたとしても(1500×10%×2万部=300万)。その印税だけでは中々楽な暮らしは無理であるから、次の作品を執筆しながらアルバイトの日々を送ったりしている作家も多い。
 作品を書くのに時間はかかるし、大きな賞をとったからと言って必ず売れるとは限らない。書店で平積みされている本の大半は、テレビドラマ化や映画化の帯が目立つ。芥川、直木賞などの大きな賞は内容だけでは決まらない場合もあり、そこにはブランドと言う俗っぽいものが付き纏う。
 つまり大手出版社から刊行されいる事が条件の一つにもなるからであり、 講談社、新潮社、集英社、文藝春秋などこの辺から出版されていないと賞を取るのは難しいかもしれない。
 賞は兎も角としても、やはり出版したからには書店に陳列されてこその本である。そこでわたしたちのような新人がどうやって書店に到達するか、それは出版社に委ねられてしまうので最も慎重に選択しなくてはならない。
 わたしが出版社を文芸社に決めた理由の一つが、作家「故・小川国夫」(郷里がわたしと同じ藤枝)を知っているかだった。
 文芸社以外(碧天舎・新風舎・新生出版など)は知らないと言う。これには些か落胆した。あの賞嫌いで有名だった作家が「川端康成賞」「伊藤整賞」などを取っている。
 出版社の人間は本に詳しい集団である筈だし、本が好きでなければ務まらないと思う。儲かる以前の問題である。

夢に見た印税。

ブック7

 わたしは、2005年3月に詩集「天国の地図」を文芸社から出版したが、その数カ月後の8月に初めての印税が入金された。
 印税率は出版社によって若干の違いがある。わたしは、「文芸社」「碧天舎(倒産)」「新風舎(倒産)」「新生出版(倒産)」など5社と出版について話しをしたが、出版部数から印税についてまで様々な形態がある事が分かった。
 印税率だけで出版社を決める訳にはいかないし、最も優先すべきは書籍が確実に書店に陳列されるかであった。
 新風舎の場合、初版については印税が支払われない仕組みになっており、増刷時にのみ発生する。これにつては聊か問題点ありだと思っていたが、その代わりに非常に門戸が広く特に厳しい審査基準もないため、当時は多くの出版希望者たちに人気があったが、まず書店に並ぶ事はなかった。
 特に「詩集」というジャンルになると非常に厳しいと言えるが、その壁を乗り越え「天国の地図」は平積みという快挙を成し遂げた。
 画像を見て頂ければ一目瞭然であるが、その当時は韓流ブームの火付け役となった「冬のソナタ」などが大ヒットした年でもあり、「天国の階段」などのベストセラー本に混じっての平積み。
 出版された本が書店に届いてもその書籍をどのように扱うかは、書店のオーナーが決める事であり出版社自体がこれに関与する事は殆どない。
 入金された印税の一部は、わたしが当時お世話になり、所属していた「全国心臓病の子どもを守る会」に寄付した。


初めてのサイン。

サイン

 埼玉県に住む女性がわたしの本を片手にわざわざ尋ねて来てくれた。サインがどうしても欲しいと言う事で、よほどわたしの詩集が気に入ってくれたようである。
 著者としてこれほど嬉しい事はない。早い書店では2月下旬(2005年)から並んでいたようである。予約をして2月中旬には既に手元に届いた人もいた。
 あれから数年も経っているので、現在は何処の書店にも置いてない。毎日新しい本が生み出されては消えていく昨今、どんな本が売れるか分からない時代だから、出版社も書店も売れそうな本を探すのに苦労している。
 出版社は著者の個人情報を本人の了解なしに外部に絶対漏らしたりはしない。それは当然な事であるが、その女性は出版社に電話してサインの事を告げ住所を聞いたらしい。
 当然こちらにその旨連絡が入る。サイン会を開くほど売れればよいがそんな事は夢のまた夢である。サインは数回頼まれて書いたが何処にサインをするか、本の場合は大体決まっている。
 それは扉の何もない白ページ。芸能人ではないので普通に自分の名前を書き、日付と場所を記入する。流石に最初は手が震えた。字が下手なので正直サインするのは好きじゃない。サイン慣れする日でも来てくれればよいのだが…。

念願の平積み。

平積み

 本を出版すると様々な反応がある。本は書店に置かれ平積みされる事がベストであり、多くの出版経験を持つ人の最高の夢ではないだろうか。
 しかしそこまでたどり着くのは容易な事ではない。まず出版社選びからスタートしなくてはならない。その前に立ちはだかるのがジャンルという問題。
 詩集の場合を考えてみると不幸としか言いようがないのである。日本は仏教の国である為、詩に対しての評価が低い、と言うより短歌や俳句に比べて歴史が非常に浅い。その為、欧米と違い詩そのものが庶民の生活の中に定着していないのである。
 一時期ブームになった事はあるが、それは学生運動が活発だった頃の話。それも大したブームではなかった。
 書店が一番嫌う本が詩集だ。それは売れないからである。書店は本を売って成り立っているから売れそうな本しか置かない。
 詩集はあるが片隅の目立たない所にポツンと小さく設けてある程度。書店のレベルを考えた時、如何に大型書店と言えども詩集の置いてない書店は二流と言えるだろう。

出版のきっかけはうつ病だった。

詩集

 2005年3月、詩集天国の地図を文芸社から出版し全国デビューを果たしたが、そのきっかけはなんとうつ病だった。
 2003年9月、初めてわたしは精神科の門を叩いた。うつ特有の症状は以前からあったが、それがうつ病だとは思っていなかった。
 自分が怠けているからこんなやるせない気持ちになってしまうのだろうと、眠れない夜を過ごしていた。睡眠不足は心臓病を患っているわたしには特にきつかった。
 不整脈の嵐に息も絶え絶え。有休も使い果たしてしまいやけっぱちになっていたが、最初の心療内科に診てもらいとりあえず薬を数種類渡された。一ヶ月の休養も言い渡され家に閉じこもった。そして本格的なうつとの闘いが始まった・・・。

プロフィール

俊樹

Author:俊樹
本名/神戸俊樹
静岡県藤枝市出身。
19歳の時に受けた心臓手術を切っ掛けに詩を書き始める。
2005年3月詩集天国の地図を文芸社より出版、全国デビューを果たす。
うつ病回復をきっかけに詩の創作を再開800篇を超える作品が出来上がっている。
長編小説「届かなかった僕の歌」三部作を現在執筆中。
父をモデルとした小説「網走番外地」執筆開始。
東京都在住。
血液型O型/星座/山羊座
七草粥の日に産まれる。
2013年より大衆文藝雑誌ムジカにて創作活動中。
詩集・天国の地図 電子書籍化 
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