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白いチョーク(未刊詩集より抜粋)追記あり。 

山口先生


教室であなたは
土屋に向かって
白いチョークを投げましたね
それが土屋の額に当たり
あなたは目を丸くして
驚いていました
当てようと思って投げた訳ではない
白いチョークが
ものの見事に当たってしまい
その後の苦笑いが
今でも忘れられません
青春ドラマを地で行くあなたは
かっこよかった
鍛えられた見事な肉体を白衣に包み
わたしたちは皆
あなたの健康体に憧れていました
なのにあなたは
わたしたちより先に逝ってしまった
白衣をなびかせ
天使のように
今でもあなたは
わたしたちに白いチョークを
投げていることでしょう
この広い空のどこかで
優しい苦笑いを浮かべながら

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猫の詩。 

猫の詩


猫がわたしに
ぴったり寄り添っている
指で数えるほど
重くもない
わずかな圧力が
わたしには耐えられない
まぁるくなったこいつは
わたしにお構いなく
夢うつつ
この元気な命の塊が
うらやましい
わたしより活き活きと
生きている
こいつがうらやましい

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心のオール。 

オール


あなたと二人で迎える夜
これで何回目だろうと
指折り数えてみたりした
十本の指では足りなくて
あなたの指も借りてみた
デートを重ねた思い出の分だけ
あなたを好きになっていく
川の流れに任せた二人
離れ離れにならぬよう
心のオールでしっかり
舵取りしてみるの
ささやかだけれど幸せ
このまま二人に続くよう
今夜もあなたの背中
手を合わす


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困ったもんた。 

もんた

 有名人の親を持つその家族は時と場合に寄ってかなり神経をすり減らす。成功している親の足を引っ張らぬよう毎日の気配りが欠かせない。それは親と子の立場が逆転しても同じ事であるが、一般の社会と違い、芸能界のようなスキャンダラスに充ちた世界に身を置くとそれは更に顕著となって現れる。
 先日、タレントみのもんたさんの次男で日本テレビ社員の御法川雄斗(みのりかわゆうと)容疑者(31)が、不正入手したキャッシュカードを使って現金を引き出そうとしたとして、窃盗未遂の疑いで逮捕された。
 事実経緯の詳細が現時点で明らかになっていない事から、マスコミ関係者が余り騒ぎ立ててしまうと事の真相が表面に出ず藪の中に隠れてしまう可能性も孕んでいる。
 彼が日本テレビのエリート社員と言う立場から見ると、罪状が窃盗未遂と言う部分も大いに気になるところであり、窃盗をするほど金銭に困っているとはとても思えない。
 家庭も仕事も飛び抜けて恵まれた環境にあり、順風満帆の人生を歩んでいた御法川容疑者…。そこに降って沸いたような今回の窃盗未遂。この事件の背景にはわたしたち一般人には到底理解の及ばない何かが隠れているような気がしてならない。
 彼にしてみれば、父「みのもんた」の存在は計り知れないほど大きかったのだろう。親の七光りを上手く利用して狡猾に振舞う政治家たちほどの神経の図太さを彼は持ち合わせていなかった。常に比較される兄の存在も彼には相当のプレッシャーと感じ取っていたのかも知れない。
 自分の方を向いてくれない親の関心を引くために、子が意図的に親を困らせる事がある。まるで駄々っ子のように親の愛を独り占めしたくなる…。大人になりきれない自立心が欠如した心のままで育ってしまった結果ではないだろうか。

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注文殺到!ムジカ平積み。 

ムジカ平積み

 大衆文藝ムジカ創刊準備号が刊行されて2ヶ月余りが経過した。出版当初の不安は尽きる事がなく、反応の鈍さに意気消沈する日々もあった。
 文藝誌として知名度や前評判がある訳でもなく、出版物のおよそ70%を占めるトーハンや日販といった出版取次の流通ルートとは全く無縁の状態であり、ムジカをどのように拡散し読者を如何に獲得するのかと言った大きな課題を残したままの船出であった。
 ムジカ出版元の「丘のうえ工房ムジカ」は、発起人で詩人・歌人である「葛原りょう」氏の一言から始まった。
 既成概念にとらわれない全く新しいスタイルの文藝雑誌を作りたい…その熱い想いの背景には「詩の回復の試み、自らの役割」と言う彼の魂の叫びがあった。
 自分たちで出版社を立ち上げ、旧態依然とした日本の出版界、そして文学界に新風を吹き込み、時代の流れに飲み込まれるが如くに読者離れ、そして活字離れが加速する現代に歯止めを掛ける「表現者」としての大いなる役目を担うものとする…。
 この呼び掛けに共感し賛同した者数十名、この中には某著名人も数人含まれており、ムジカに寄せられる期待の大きさを裏付けるものでもあった。
 然しながら具体的に事が動き始めると、予算の問題や印刷会社の選定に予想を上回る困難が待ち構えていたのである。
 ムジカ執行部内での意見の対立や、運営方針の相違などでムジカに背を向けてしまった者もいたが、荒波の中で揉まれながらも準備を整え帆を掲げ出航したムジカであった。
 葛原氏から「平積み」の知らせが届いたのは8月20日だった。日本国内では大手有名書店のベスト5に入る「紀伊國屋書店」であり、その知らせに驚いたのは言うまでもない。
 平積み経験もあり、その意味を熟知しているわたしだからこそ言える事なのだが、過去に何度か話したように、長引く出版不況に追い打ちを掛けているのは、出版界そのものでもある。デジタル製品の台頭により格安の電子書籍が流通し始めている事も大きく影響してはいるが、書店の激減は留まることを知らず年々撤退を余儀なくされており、おそらく現在に於いての国内書店数は2万軒を下回っているのではないかと思われる。
 それとは全く反比例しているのが、年間の書籍出版数なのだ。わたしが詩集を出版した8年前で7万冊と言われていたが、2012年には8万冊を超えているから驚きである。出版されたその8万冊にも及ぶ膨大な書籍が全て書店に並ぶ筈もない。
 書店に足を運べば一目瞭然であるが、並んでいるのはどれもこれも某大手出版社の本本本…。当然ながら書店は本の売上で経営が成り立っている訳で、そこに全く未知の無名の本が並ぶスペースなど皆無である。
 今回のムジカ創刊準備号の平積みに驚くのは当然の事であるが、書籍の扱いをどうするかは書店のオーナーが決める事であり、そこにわたしたち著者や出版関係者が立ち入る事は出来ない。
 ムジカ創刊準備号はポップ広告まで付いており、書店の関係者も「これは売れる」と見込んで(勿論内容重視)平積みとしたのであろう。
 周りには向田邦子、立花隆、山田太一、澁澤龍彦と言った有名作家陣の本も置いてある。ムジカの直ぐ横には芸術総合誌で有名な「ユリイカ」の姿も見える。
 現時点で平積みされている書店は以下の通り。
 紀伊國屋書店新宿本店2階、紀伊國屋書店浦和パルコ店5階。
 因みにわたしの詩集「天国の地図」もムジカ(新宿本店)と同じ階に2冊棚差しされておりました。
※大衆文藝ムジカ新聞掲載については、日を改めて記事にさせて頂きます。
 ムジカ編集部では原稿を随時募集しております。机の中で温めている原稿がありましたら是非ムジカ公式ホームページまでお送り下さい。貴方の鮮烈なる作品をお待ちしております。
大衆文藝ムジカ公式ホームページ

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母が静かに眠る海(母の命日に寄せて)追記あり。 

母の海


引き裂かれた想いを胸に抱きながら
僕は今日もこの海に来る
ざわめく風とさざ波が
母のため息となり
この小さな僕の足に纏いつく
何処まで行けども
深く暗い海の果て
あなたの瞳は
固く閉じた貝の中
二度と僕を見つめる事もない
母が静かに眠る海
だから僕も一緒に貝になる


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夜に咲く花。 

ハナビ

尽きせぬ想いを忍ばせて
夜のしじまに花が咲く
気付いた振りして見上げた空に
一夜恋しい乱れ髪

逢えぬ辛さに耐えながら
浴衣の帯を緩めたの
今夜限りの逢瀬と知って
夜に咲く花空に舞う

抱かれて知った嫉妬の色が
肌を紅く染めてゆく
あの日の夜に戻れるならば
この身燃やして花になる

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