Archive2013年09月 1/1

白いチョーク(未刊詩集より抜粋)追記あり。

教室であなたは土屋に向かって白いチョークを投げましたねそれが土屋の額に当たりあなたは目を丸くして驚いていました当てようと思って投げた訳ではない白いチョークがものの見事に当たってしまいその後の苦笑いが今でも忘れられません青春ドラマを地で行くあなたはかっこよかった鍛えられた見事な肉体を白衣に包みわたしたちは皆あなたの健康体に憧れていましたなのにあなたはわたしたちより先に逝ってしまった白衣をなびかせ天使...

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猫の詩。

猫がわたしにぴったり寄り添っている指で数えるほど重くもないわずかな圧力がわたしには耐えられないまぁるくなったこいつはわたしにお構いなく夢うつつこの元気な命の塊がうらやましいわたしより活き活きと生きているこいつがうらやましい...

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心のオール。

あなたと二人で迎える夜これで何回目だろうと指折り数えてみたりした十本の指では足りなくてあなたの指も借りてみたデートを重ねた思い出の分だけあなたを好きになっていく川の流れに任せた二人離れ離れにならぬよう心のオールでしっかり舵取りしてみるのささやかだけれど幸せがこのまま二人に続くよう今夜もあなたの背中に手を合わす...

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困ったもんた。

 有名人の親を持つその家族は時と場合に寄ってかなり神経をすり減らす。成功している親の足を引っ張らぬよう毎日の気配りが欠かせない。それは親と子の立場が逆転しても同じ事であるが、一般の社会と違い、芸能界のようなスキャンダラスに充ちた世界に身を置くとそれは更に顕著となって現れる。 先日、タレントみのもんたさんの次男で日本テレビ社員の御法川雄斗(みのりかわゆうと)容疑者(31)が、不正入手したキャッシュカ...

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注文殺到!ムジカ平積み。

 大衆文藝ムジカ創刊準備号が刊行されて2ヶ月余りが経過した。出版当初の不安は尽きる事がなく、反応の鈍さに意気消沈する日々もあった。 文藝誌として知名度や前評判がある訳でもなく、出版物のおよそ70%を占めるトーハンや日販といった出版取次の流通ルートとは全く無縁の状態であり、ムジカをどのように拡散し読者を如何に獲得するのかと言った大きな課題を残したままの船出であった。 ムジカ出版元の「丘のうえ工房ムジ...

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母が静かに眠る海(母の命日に寄せて)追記あり。

引き裂かれた想いを胸に抱きながら僕は今日もこの海に来るざわめく風とさざ波が母のため息となりこの小さな僕の足に纏いつく何処まで行けども深く暗い海の果てあなたの瞳は固く閉じた貝の中二度と僕を見つめる事もない母が静かに眠る海だから僕も一緒に貝になる...

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夜に咲く花。

尽きせぬ想いを忍ばせて夜のしじまに花が咲く気付いた振りして見上げた空に一夜恋しい乱れ髪逢えぬ辛さに耐えながら浴衣の帯を緩めたの今夜限りの逢瀬と知って夜に咲く花空に舞う抱かれて知った嫉妬の色が肌を紅く染めてゆくあの日の夜に戻れるならばこの身燃やして花になる...

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