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薬とため息の日々……。 

一包化

 8月下旬の事だった。それまでの猛暑から一転、気温低下と共に体調に異変が生じた。花火を見に行った時の元気は影を潜め、体重が微妙に増え始めていた。脳梗塞を患った2年前から介護保険を利用出来るようになり、週に一度、訪問看護ヘルパーさんが来宅してくれるようになっていたが、まさか自分が介護を受ける身になるとは思ってもいなかったし、外見は何処から見ても健常者と変わらず重労働以外なら何でも自分で出来たが、主治医の見立ては自分が想像していたより悪かったのだろう。
 木曜日の午前中、訪問看護師に体調の悪さを訴えた。バイタルチェックをしながら看護師が話し掛けて来る。「猛暑から急に気温が低くなったからねぇ…」私の手足を触りながら「うーん、冷たい…血行が良くないね」。心臓のポンプ機能が低下しているため、身体の末端まで十分な血液を送り出せない状態なのであるが、入院するほどの心不全には至っていないのがせめてもの救いだった。
 食事制限をしっかり守っているにもかかわらず体重が増えて来るのは、水分の摂り過ぎによるものらしい。一日1.5リットルを守る難しさを、この夏は改めて思い知らされた。「薬はどう?飲み忘れとかないかな?」。
 この二十数年間、薬の管理は全て私一人で行って来たし、薬の種類、飲み方、効能、副作用も頭の中に叩き込んである。だから薬については自信はあった筈なのだが…。入退院を繰り返して行く内に、薬の数は増えて行くばかりで、種類が変わっても減る事はまずなかった。
 大量の薬をシートから出すとみな同じ色、形だったりするから区別が付かなくなる。手の平から零れ落ち床に転がる薬もあっただろう。日々の命を繋ぐ大切な薬だからやはり飲み忘れが一番怖い。看護師もその点を察知して、『薬の一包化』を提案してくれた。何十年も薬を服用しているのに、一包化と言うそんな便利な事が出来ることすら知らなかった。
 そして薬局探しを看護師に依頼、服用している薬がその薬局で全て扱っているとは限らないため、事前に薬の内容を薬剤師に伝える必要がある。薬局は薬を『薬の問屋』から購入して、患者に提供している。薬局に行けばどんな薬も揃っていると思うのは大間違いなのである。
 一包化を提案してくれた看護師さんと、そして一包化を快く引き受けてくれた地元の薬剤師さんに感謝(一軒目は断られた)である。これでもう飲み忘れも飲み過ぎもなくなり不安は解消されたのだが…。

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テーマ: 病気と付き合いながらの生活

ジャンル: 心と身体

タグ: 脳梗塞  介護  訪問看護  ヘルパー  心不全  薬局  薬剤師  一包化 

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