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娘のペットはアナコンダ。 

パイソン

 娘がヘビ好きだと言うのを私は昨年初めて知った。Lineで会話のやり取りをしている時、「を飼ってるよ」と聞かされた時は流石に驚いた。娘が鳥好きでインコについて過去に何度か綴って来たが、まさかのヘビ発言で面食らってしまった次第である。
 「いつ頃からヘビが好きだったの?」「保育園の時からだよ」「ええっ!そうだったの?」これまた意外な返事で更に驚いた。幼少の頃、そんな素振りは全く見られなかったし、動物園へ足を運び沢山の様々な生き物に触れてはしゃいでいた娘の幼い姿を何度も見て来たが、ヘビ爬虫類)に興味を示す様子は伺えなかった。これは「子の心親知らず」で、私の眼が親として節穴だった事を思い知らされた。
 娘が手に持っているヘビボールパイソンと言い、アフリカに棲息するニシキヘビニシキヘビ属に分類される種類である。体長は最大で2mまで成長するようだ。性格は温厚でヘビの中では最も飼い易いタイプ。爬虫類ペットとしては初心者向けとも言われている。
 娘のヘビ好きは一体誰に似たのだろう?と疑問がよぎった。私も母親もヘビは苦手で思い当たる節がない。暫く考え込んでみて「あぁ、そうか!」と納得に至った。それは私の父の事である。父が生前ヘビ好きだったか分からないが捕まえるのは得意だった。父は捕まえたヘビを私によく見せてくれたが、幼い私はそれが恐くて泣きべそをかきながら逃げ回ったこともあった。
 ここで父とヘビに纏わるエピソードを一つ紹介しよう。それは私が小学3年生の時で、まだ心臓病を患う前の事。学校から帰ると父が物置小屋の前で何かを引っ張り出そうとしていた。「父ちゃん何してるの?」と興味津々で近づいてみた。父は両足を踏ん張り、両手で太いロープを握り引っ張っているように見えた。が、よく見るとその太いロープに「鱗」のようなものがあるのを発見!「えっ!それってヘビ?」ロープだと思っていたものが実はヘビの身体だった事に驚きの声を上げてしまった。
 それは体長2mを悠に越す大きな青大将だったのである。ヘビは逃げようと必死で抵抗を続けている。父もまた必死に引っ張り出そうと顔を真っ赤にしながら踏ん張っていた。ヘビの頭は物置の奥に隠れて見えなかったが、結局、父が根負けしてヘビの身体を離した。ヘビはスルスルスルっと物置の奥に逃げて行った。「父ちゃん、逃げられちゃったね…」「あぁ、あの青大将は家の主だよ」「そうなの?」大きな青大将が家の縁の下に棲んでいるのを知ってはいたが、実際に眼にしたのは初めてだった。
 父のDNAが娘に隔世遺伝したと考えれば、娘がヘビに興味を抱くのは納得出来る。ヘビを手にしながら得意げな顔で私にヘビの話しを聞かせてくれるその姿に、亡き父の面影が重なって心が和らぐ気がした。もしかすると父がヘビの姿を借りて、私と娘に会いに来てくれたのかも知れない。

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命のプレゼント―心臓病をありがとう。 

命のプレゼント


寺嶋 しのぶ
命のプレゼント―心臓病をありがとう
四六判・上製・帯付/132ページ
著者/寺嶋 しのぶ
カバーイラスト/寺嶋 しのぶ
カバーデザイン/森下 恵子
発行所/文芸社
定価/本体1200円+税
ISBN4-8355-9198-4 C0092


 私の著書 天国の地図と同じ文芸社から2005年6月に出版された詩集である。著者の寺嶋しのぶさんは「全国心臓病の子どもを守る会」の内部組織「心友会」のメンバーでもあった。
 私は現在でもこうして生き長らえているが、彼女はもうこの世にはいない。その代わり命の尊さを詩に託して生きることの素晴らしさを残して行ってくれた。
 重度の先天性心臓病であった彼女は、幼い頃より度重なる手術に耐えなければならなかった。この病との闘いの中で、彼女は生きることの素晴らしさを日々抱きしめていた。
 「あぁ…/私はここにいる/命を受けて/愛されて/私はここで生きている」(「生命」より)と。だが、18歳で4度目の手術を受けた際、虚血後脳症となり脳死寸前に。
 そして2004年、23歳の若さでついに力尽きてしまう……。
 本書は著者が14歳から18歳までに書き綴った詩を集めた作品集。生命への賛歌を高らかに謳い上げた感動の一冊。


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七夕物語り。 

七夕物語



七夕の夜
天の川小舟で渡っていると
星が一人で泣いていた
はぐれたあの娘を追いかけて
流れの中で迷ったの
このまま何処まで行ったとて
あふれる天の川
星の渦巻き 闇の中
夜に紛れて消えた星
お空はとっても広すぎて
あの娘を探し切れないの
せめて今宵の星空だけは
あの娘と一緒の天の川
願いを込めて祈ります



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