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薔薇が静かに咲いていた。

夕暮れ近づくある公園で薔薇が静かに咲いていた凍てつく風に煽られても文句ひとつ零さず風に向かって咲いていた寒かろうに冷たかろうにそれでも薔薇は懸命に健気な姿を見せながらけれどもこの花自ら流す赤い涙で染まり行くのを誰ひとり気づかない薔薇が静かに泣いている事さえも 増上寺で紅葉美人を撮影した後、隣の芝公園へ行った。公園の入口付近に小さな丸い花壇があり赤い椿が勢いよく花開いていた。それをカメラに数枚収め、...

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夏の忘れ物。

 この風景写真は約3年前、一眼レフのNikon D700からD810へアップグレードして間もない頃に撮影したもの。場所は竹芝桟橋、この日は東海汽船の大型客船を撮るため客船が伊豆諸島から帰港するのを待っているところだった。左の方角に視線を投げると、何やら空がピカピカと光っていた。最初は花火かとも思ったが、直ぐにそれが稲光だと分かった。 当時は新型コロナの第1波が拡大し始めていた時期で一日百人の感染者で世間が大騒ぎ...

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もみじ達の囁きが聞こえる。

 鳩山会館で薔薇を撮影したその三日後、紅葉の撮影に出掛けた。場所は昨年と同じ九品仏浄真寺である。退院から僅か一週間足らずで2度も撮影に出掛けるのはかなり荒っぽい行動だったと思うけれど、撮影のタイミングを逃すまいとそれだけに心が捉われていた。撮影はある意味、麻薬的な要素を持っていると思う。 ファインダー越しに映る被写体の世界を如何に表現するか、一心不乱にシャッターを切る。カメラと出会って生まれ変わっ...

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光り輝く隅田川。

 夜景を撮りたいのは山々なのだが立春を過ぎたとは言え寒さが余りに厳しく、寒風吹き荒ぶ凍てつく空の下に一歩踏み出す意欲も凍り付いてしまったようだ。日中は兎も角、陽が落ちると一気に気温も下がる。心臓の事を第一に考えれば寒さは大敵と承知してはいるものの、長い時間カメラに触れていないと撮影の勘が鈍ってしまうのではと一抹の不安を覚えるのも事実。 車の運転と同じで、1週間ハンドルを握っていれば勘は取り戻せるだ...

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紅葉美人。

 これほどまともにポートレート(人物)を撮ったのは始めてかも知れない。12月3日、場所は増上寺。この時、私はタムロンの望遠レンズ70-300mm(Zマウント)を取り付けている最中だった。そこへ家族連れの観光客が現れ、その中にこちらの女性がおり、紅葉を背景にして記念写真を撮り始めた。これはチャンス到来と思い、「一枚撮らせて下さい」と声を掛け、カメラを向けた。すると女性はそれを待っていたかの様に、カメラ目線で私...

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誘惑の紅い花。

心の奥底に隠しておいた欲望の種が紅く染まりながら実り始めて行くのを僕は ただ黙って見詰めていた君の麗しき誘惑にやっぱり僕は勝てそうにない 退院してまだ間もない11月24日、満を持して撮影に出掛けた。天気は雲一つない秋晴れで、青い空が私を呼んでいるかのようだった。入院中、看護師さんたちとの会話は写真の事が中心だった。「退院したら薔薇を撮りに行く」そう話しながら、退院の時期が気掛かりで、11月中旬以降になっ...

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16F病棟の窓から観覧車が見えた。

 入院中、病状がある程度安定して来ると、酸素や点滴をしたままでも、病棟内歩行の許可が下りる。ガラガラガラと点滴棒をお供にしてリハビリも兼ねた歩行それ自体が意外と楽しみの一つとなる。歩行が出来ればシャワーもほぼOKとなるので楽しみが少しづつ増えて行く。 そんな些細な楽しみの中に、16階の高層ビルから眺める東京の街並みもまた時を忘れる癒しの空間が存在する。東京の夜景を眺めている時、遥か東の方角に緑色に輝く...

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神田明神、平和、繁栄&健康祈願!!。

 Happy New Year! Best wishes for peace and prosperity! 昨年、12月中旬頃に風邪を引き、激しい咳と発熱ですっかり体調を崩し約2週間自宅で寝たきり状態となった。夜になると咳が益々酷くなり眠れず、体力・気力を根こそぎ奪われてしまい、『うつ状態』となり食欲は無く、意欲も失せ毎日栄養ドリンク1本と時々おにぎりを1つ口に押し込む程度だった。その為、体重も1週間で5キロ落ち10代半ばの頃の51キロに突入。術後の写...

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太陽の翼に乗って。

太陽の翼に乗ってこの青い天の果てまで飛んで行こう太陽の翼に乗って希望の未来を夢見て何処までも何処までも飛んで行こう 今年は向日葵を撮影する為に、同じ場所に2度足を運んだ。何故そんな事になったかと云うと、持って行ったレンズの違いである。同じ被写体でもレンズが変われば全く別の表情をした被写体が撮れる。これを繰り返し行くとキリがない無限のループに嵌まり込んでしまうため、適当な所で妥協しなくてはならない。...

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手術成功!然れど5度目の心不全…。

ICU→HCU→そして一般病棟(心臓血管外科)に戻り身体中に繋がっていた管が全て取れ、すっきりした術後5日目の朝。思いもよらぬ5回目の入院ですっかり意気消沈するも順調に回復し、酸素も外れてリラックスの午後。 10月5日午前9時30分、心臓を止めずに切る『オフポンプ手術』が行われ、三尖弁輪形成術はほぼ予定通り無事に終了した。三尖弁自体が意外と丈夫だったため、大きく拡がってしまった弁を引っ張っても破れて破損する事...

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ドラマ『オールドルーキー』ロケ地!

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB曇天,ISO200,SS/10秒,f/16 LAOWA FFⅡ 14mm f4.0  主演の綾野剛がこの公園でランニングしている場面を何度か観た。先日、最終回を迎えたTBSの日曜劇場『オールドルーキー』のロケ地となっている豊洲ぐるり公園。私が撮影に行ったのは5月2日で入院する1週間ほど前。この場所がロケ地だと知る由もなく、雨上がりの公園をカメラに収めたかったその一点のみが目的だった。 雨が降るかどうか全くの賭けであった...

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残暑お見舞い&うっけつ性心不全。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO1000,SS1/40,f/6.3 Z24-200mm f/4-6.3VR日頃の感謝を込めて、残暑お見舞い申し上げます。※7月30日、六本木にある乃木神社の『つれそひ風鈴回廊』を撮影。この日、20代前半と思われるカップルの挙式に出会い、何ともおめでたい縁起の良い日となった。 さて、8月16日の循環器内科外来にて、体重増加、浮腫み、心不全の初期症状を主治医に訴えた。胸部レントゲンを見ながら「入院しましょう…」。ベッド...

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青い瞳の恋人。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/800,f/3.2 NIKKOR Z MC105mm f/2.8 VR S青い瞳の恋人よ踊っておくれ歌っておくれ青い青いその瞳で僕だけを見詰めておくれ風は優しく頬を撫で心は青い瞳で満たされてゆく踊っておくれこの僕と歌っておくれ壊れかけたこの僕のために 壊れかけたと言うより壊れてしまったと言う方が正しいかも知れない。6月21日に退院してから1ヵ月以上が経過した。「その後如何ですか?」と言う体調を気遣うお...

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隅田川メモリィ。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO200,SS/10秒,f/16 LAOWA FFⅡ 14mm f4.0 行方知れずの恋心川面に揺れて流されて破り捨てても戻されるあなた恋しや隅田川橋のたもとに立ち尽くす一夜限りの恋ならば他人の体に身を任す波の灯りに照らされて浮世の風に流される馬鹿な女の独り言揺れる心にあなたの影が今夜も映る刹那の川に想いの欠片を流します 隅田川のクルーズ船を撮影した後、中央大橋を新川方面に渡り、隅田川テラスを散策しながら...

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戦火の中に咲いた花。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/320,f/3.5 NIKKOR Z MC105mm f/2.8 VR S人はなぜ争うのだろう美しく清らかな花のように優しい気持ちになれたならどんな過ちも許せるのに地球が丸いのは世界が一つに繋がっているからどんな土地にも花は咲く例えそれが戦火の中であったとしても ウクライナ私物化を企む利己主義の塊、プーチン大統領。『ウクライナの同胞を解放する』を大儀名分とし、軍事侵攻の正当性を国内外へ向けてアピール...

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東京ジャンクションVol.4。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO100,SS/10秒,f/16 LAOWA FFⅡ 14mm f4.0 ここ数ヶ月の風景写真はNikonやSIGMAのレンズではなく、中国ブランドの『LAOWA』を使っている。以前から超広角の単焦点レンズが欲しいと思っており、ネットでZマウントのレンズを探している内にこのLAOWAに辿り着いた。購入の決めてとなったのは、5枚の絞り羽。風景、特に夜景撮影を得意分野としている私としては、絞り羽5枚のレンズは初めてであり、Nikonの...

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隅田川クルーズへようこそ!

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/160秒,f/5.6 LAOWA FFⅡ 14mm f4.0  6月上旬、2度目の入院と共に関東地方が梅雨入り。5月も殆ど病院暮らしだったので、カメラを触る時間も殆どなかった。そして予想外の再入院で更にカメラの時間が遠のいて行く。「梅雨で当分はぐずついた天気だし」と自分に言い聞かせカメラの虫が騒ぐのを抑え込む。 そして2週間の点滴と検査三昧の日々を終え退院。入院中は「退院したら〇〇へ撮影に行く...

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救急搬送&あじさい巡り。

  6月6日、救急搬送にて再入院となった。5月28日の退院から僅か10日余りで病院へ逆戻り。長い闘病生活の中で、これほど短いサイクルでの入退院は初めての経験である。前回と同じく『うっ血性心不全』の急性憎悪であるが、今回は症状の現れた方が少し違っていた。 元凶が心臓疾患である事は言うまでもないが、退院から4日目を過ぎた頃から体重が増え始め、両足が浮腫み始めた。これはどちらかと言えば、腎機能の急激な低下によ...

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うっ血性心不全で緊急入院!

5月8日撮影、肺に水がかなり溜まっている       5月18日、肺の水がかなり抜けたが右肺にまだ残っている もっと早い段階で病院を受診すべきだった。限界まで我慢に我慢を重ねた結果、回復の遅れと長期入院を招いてしまい、猛反省している。ある方から「我慢はいけません」と諭されて本当に馬鹿だったと後悔している。 5月8日、うっ血性心不全の増悪により三井記念病院の救急外来へ駆け込んだ。20代と思われる女性医師と...

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桜のプラネタリウム。

NIKON Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO64,SS1/200,f/6.3 NIKKOR Z MC105mm f/2.8 VR S満天の空を泳ぐように咲き誇るそれは桜のプラネタリウム遠い記憶の向こうで微笑んだあなたの優しい眼差し今年もあなたの心に桜は満開ですか 今年は花曇りの日が多く、桜の撮影に適した天候に中々恵まれなかったが、ギリギリ何とか間に合う事が出来た。昨年と同様、千鳥ヶ淵へと出掛ける。コロナ禍ではあるが、桜の名所だけあって凄い人出。流石に酒を煽...

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ウクライナに自由と平和の鐘が鳴り響く。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO200,SS/10秒,f/16 LAOWA FFⅡ 14mm f4.0 黒海と繋がるアゾフ海に面した港湾都市として栄えたマリウポリ。観光地としても有名で、年間を通して数多くの観光客が訪れる美しい街であった。ロシア軍の軍事侵攻によって、現在は以前の面影を残す事もなく、ロシア軍の無差別攻撃により街は瓦礫の山と化し、見るも無惨な姿に変貌してしまった。 ロシアがウクライナへ軍事侵攻を開始してから既に約2ヶ月余り...

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スカイツリーに花が舞う。

Nikon Z7Ⅱ,Mモード,WB曇天,ISO200,SS/1.3秒,f/8 Z24-200mm f/4-6.3VR 河津桜が咲く頃になると東京ソラマチへ出掛ける。スカイツリーの直ぐ下を流れる『北十間川』に架かる『東武橋』の辺りに河津桜が2本立っており、数多くの写真愛好家や、観光客で賑わう人気の撮影スポットである。 2月下旬~3月中旬辺りが見頃となり、ライトアップされたスカイツリーを背景にした河津桜とのコラボは何回見ても飽きる事のない東京を代表する...

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心の奥に咲いた花。

NIKON Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO64,SS/125,f/5 NIKKOR Z MC105mm f/2.8 VR S人は誰しも心の奥に花を咲かせているそれが例えば誰か好きな人のため家族のため世の中のため或いは自分自身のため心の奥に咲いた花は決して枯れる事はないそれはあなた自身がそんな花のように心の優しい人だから Zマウントのマクロレンズ、Z MC105mmを購入したので、自宅近所に咲いている花を撮影に行った。花音痴は相変わらずなので種類は解らぬが多分、...

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写真撮影はリハビリの一環である。

NIKON Z7Ⅱ,Mモード,WB曇天,ISO64,SS/2秒(100),f/14(11) Z14-30mm f/4 S 昨年の6月下旬、撮影中に転倒し右脚に全治4ヶ月の大怪我を負った。一ヶ月間は腫れと痛みで撮影を断念し治療に専念。撮影許可が出たのは7月下旬だった。満を持して出掛けた場所が竹芝埠頭。都営大江戸線・大門駅から徒歩10分も掛からず、幾つかの撮影スポットが点在するこの場所が私は好きである。 勿論、右脚の違和感は残ったままなので、出来るだけ体重...

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ジブリの世界へようこそ!!。

NIKON Z7Ⅱ,Mモード,WB晴天,ISO200,SS1/100,f/2.8 NIKKOR Z 28mm f/2.8 押上のスカイツリーを撮影に行く際、必ず立ち寄る場所が『東京ソラマチ』の直ぐ近くにある『どんぐり共和国』。スタジオジブリ作品のキャラクターたちが所狭しと数多く揃っており、客の眼を愉しませてくれる。その中で最も人気のあるキャラが『トトロ』。正面ウインドウには、かなり大きなねこバスと小さなトトロの人形が展示されており来店客を出迎えてくれ...