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ビーチサイドの人魚姫

Category詩 1/3

あの日(遠い記憶の彼方で)。

あの日 僕は母さんに会いに行ったんだよ木町に帰っていると父から 聞いたから父は 会いに行って来いと言ってくれたんだよだから 僕は少し照れ臭かったけれど勇気を出して 行ったんだよでもね 母さん 僕の眼には女の人が三人いて誰が母さんなのか分からなかっただから そのまま会わずに戻ったけれど三人とも母さんに見えたから少し得した気がしたんだよ※写真は藤枝市木町(現在の茶町)にある母の実家と祖母のこと江。祖母...

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五月の空に。

空を仰ぎ見よう風がわたしを後押ししているすべての呪縛から心を解き放てこの五月の空に風に乗って何処までも自由に飛んでゆこう...

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リストカット。

月の光が刃となってわたしの心をかき乱す手首に刻んだ傷跡はわたしの過去を物語る今宵も流れる血染めの儀式わたしの命は闇の中初掲載 2012年5月28日19時57分14秒。...

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消したがる子。

消しゴムでゴシゴシとノートの落書きを消し机のいたずらを消し嘘つきの自分を消しごまかしを消し貧しさを消しいじめを消し学校を消し虐待を消しアルコールを消し母を消し 父も消しそして最後に自分自身も 消してしまった※消したがる子は幼少期の私であるが、昨今のいじめや児童虐待のニュースを聞く度に胸が締め付けられる想いがする。...

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みかんの花(父と母に捧ぐ)。

みかんの花が咲いたよ蓮華寺山のふもとから頂上に向かって続くみかん畑の中を可愛いメジロが幾羽も飛び交ってもぎたてのみかんを口いっぱいに頬張りながらお姫平のてっぺんに立ち藤枝の町並みを見下ろしたっけねあなたの肩車で更に空が近くなり青い海のように輝く美しい空に吸い込まれて行くようだった風がザワザワとみかん畑を渡り一斉にみかんの白い花が宙に舞う舞い上がったその白い花々の中に紛れて僕もあの人のいる空に行きた...

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最後の背中(未刊詩集「最後の背中」より抜粋)。

あまりに幼過ぎた私にはあなたの心の葛藤や苦しみを分からなかった階段を降りる 最後のあなたの背中に染み込んだ怒りや 悲しみを今頃になってやっと分かったような気がします※母「雪子(享年28歳)」の命日9月8日に合わせてアップする予定だった詩。当時3歳だった幼い私を残し、階段を降りて行く黒い服を来た母の後ろ姿だけが今も鮮明に残っています。それが私の知る母の最後の姿でした。...

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サンタクロースの流れ星。

凍てつく空に またたく星はサンタクロースの流れ星見知らぬ国の街角にまばたきしながら 待つ子がひとり今年は ヒゲのおじさん 来るのかなわたしの想いは 届くかな願いの神さま サンタクロースお星になった 母さまにひと目逢いたい わたしです全ての人に幸あれ。メリー・クリスマス!※本年も当ブログにお越し頂き有り難うございました。来年もおそらく体調と相談しながらのブログ更新となりますが、本年同様、来年もビーチ...

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塀の向こうから届いた手紙(父を偲ぶ)。

父さん、母さんが出て行ったのはあなたのせい?母さんが居なくなってからの父さんは酔っ払ってばかりいて小さな僕を追い掛け回していましたね。泣きながら逃げ惑う僕を捕まえて殴ったり、蹴ったり。次の日、僕の顔に出来た青あざを見て「とし坊どうした?」はないでしょう。昨日の事はすっかり忘れてしまい、普段の優しい父に戻るあなたが大好きでした。父さん、あなたから貰った初めての手紙は高い塀に囲まれた別世界からの青い便...

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死の感触。

あの世をたっぷりと含んだ空気がいやな臭いを漂わせこの部屋に流れ込んでいるああ――この部屋のものたちが呻きながら湿り気を帯びていく賞味期限切れの私の身体とおんなじで湿気たフライドポテトのなんという味気の悪さ死の感触とはきっとこんなものなのかも知れない※心配をお掛け致しました。入院はせず自力で頑張っております。...

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後悔の涙(母を偲んで)。

母は安らぐ場所にたどり着いたのか苦しまずに逝ったのか痛みはなかったのか毒を飲む瞬間何を考えていたのか僕のことを想い出しただろうか母の通夜にも立ち会えず最後の母の顔も見届けず火葬にも出席出来なかった僕は幼すぎたのか母の死を知らされた時他人事と思えた僕の心は余りにも冷たかった今になって後悔の涙が僕の心を掻き乱すあなたに会いたかったどんな形でもよいから会いたかったこの僕を産んでくれたあなただもの※9月8...

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七夕物語り。

七夕の夜天の川を小舟で渡っていると星が一人で泣いていたはぐれたあの娘を追いかけて流れの中で迷ったのこのまま何処まで行ったとて涙あふれる天の川星の渦巻き 闇の中 夜に紛れて消えた星お空はとっても広すぎてあの娘を探し切れないのせめて今宵の星空だけはあの娘と一緒の天の川願いを込めて祈ります...

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野に咲く花のように。

野に咲く名もない花のように風に吹かれ 雨に打たれ凍てつく雪の日にも土の温もりを友としてけなげに咲くことを諦めないそんな花のような存在になりたい野に咲く名もない花のように人生という大地に根を張り揺るぎない意志と情熱を持ちうろたえることもなく一心に咲き続けるそんな花のような存在でありたい...

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祭りで賑わう夜(詩集・天国の地図より)。

祭りで賑わう夜父は病床に寝たきりの身体を起こして息子の帰りを独り静かに待っていた外は祭りの熱気で溢れているのにか細くやせ衰えた肩や手が息子を呼んでいるのに今夜には帰り筈の息子は夜更けまで何処かで遊び惚けている祭りの太鼓も父の胸には悲しく響くだけ帰らぬ息子を想っているのか自分の憐れさを悲しんでいるのか隙間風が枕元を通り過ぎて祭りも終わりを告げるようだった※末期の肝硬変で余命いくばくもない父から呼出さ...

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桜のプラネタリウム。

満天の空を泳ぐように舞い散るそれは桜のプラネタリウム遠い記憶の向こうで微笑んだあなたの眼差し今年もあなたの心に桜は満開ですか...

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雪の花びら(未刊詩集より)。

雪の花びらみなもに消えて池のさざなみ凍えさすお魚じっと我慢して春の来るのが待ち遠しい小舟の上では釣り人が糸をたらして夢を見る雪の花びらみなもに解けて春を待つ夢凍えさす...

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父に捧げるレクイエム。

深まる秋がこの蒼い空一杯に拡がりあなたの散ったあの日を僕はいつもあの時のままで想い出すたなびく煙は風に乗りあなたの魂を高い高い空へと連れて行く悔しさと海のように深い悲しみを苦し紛れの笑顔で隠しわずか42年の生きざまを18歳の少年に凡て託してこの世を去った煽った酒の数だけ涙を流し酔えば酔うほど母の面影が募ったのでしょうね幼い僕は母に似ていつもあなたを悩ませただから酒にまみれて自分を誤魔化して来たので...

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ひとりかくれんぼ(不登校の頃に)。

見つけてくれる鬼のいない街外れの小さな公園で僕はいつもひとりかくれんぼもういいかい まあだだよそれを何度も繰り返す遠くで下校時間のチャイムがキンコンカン終わりの見えないひとりかくれんぼ僕はいつまでたっても帰れない――...

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点滴の流れる音に。

点滴の流れる音に耳を澄ましてごらんほら 聞こえてくるよポトン ポトン一滴ずつ 確実に命に 栄養を与えているポトン ポトンほら 見てごらん命が 少しずつ膨らんでいくのを※入院中ではありません(^_^;)...

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僕の卒業式(未刊詩集より抜粋)。

遠くで桜の花びらが舞っていたその下で春の木漏れ日あびながら笑顔にあふれた卒業写真僕は 一人病室でベッドの温もり 抱きしめた近くて近くて 遠い春僕の卒業式はまだ 来ない※天竜養護学校の桜と恩師と後輩たち(1971年4月頃)。...

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埋葬(オカメインコのクックに捧げる)。

夜が深い悲しみを連れて降りて来たやがて訪れる明日が君にはもう来ない冷たい君と悲しみを土に帰す時が来るもう二度と大空へ羽ばたかない羽根は硬く閉じたまま黒い瞳はもう見えない君を呼んでももう応えてはくれないのだ家族が一人永遠にいなくなるわずかな日々を思い出と一緒に土に帰す...

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