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出版社の選択は慎重に。

2012年12月12日
出版・書籍 6
選択

 年間およそ7万冊もの書籍刊行ラッシュの現代、それに対して日本の書店数は今年に入り2万5千軒程度にまで落ち込んでいる。
 デジタル書籍の到来、携帯やインターネットの普及も手伝って、本が売れない時代になり、小さな書店は生き残れず店を畳んで行く、これが現状である。
 書店の立場から見れば当然限られたスペースに売れる本をどう設置しようか毎日迷っているのである。著名な作家の本でも出足が悪ければ一週間で返本となり、小説も今や5万部でベストセ ラーだと言われている。
 然し、実際はそこまで売上を伸ばすのもかなりの時間が必要となる場合も多い。初版の場合の刷数は5千部程度であり、増刷を重ねて漸く2万部まで伸ばしたとしても(1500×10%×2万部=300万)。その印税だけでは中々楽な暮らしは無理であるから、次の作品を執筆しながらアルバイトの日々を送ったりしている作家も多い。
 作品を書くのに時間はかかるし、大きな賞をとったからと言って必ず売れるとは限らない。書店で平積みされている本の大半は、テレビドラマ化や映画化の帯が目立つ。芥川、直木賞などの大きな賞は内容だけでは決まらない場合もあり、そこにはブランドと言う俗っぽいものが付き纏う。
 つまり大手出版社から刊行されいる事が条件の一つにもなるからであり、 講談社、新潮社、集英社、文藝春秋などこの辺から出版されていないと賞を取るのは難しいかもしれない。
 賞は兎も角としても、やはり出版したからには書店に陳列されてこその本である。そこでわたしたちのような新人がどうやって書店に到達するか、それは出版社に委ねられてしまうので最も慎重に選択しなくてはならない。
 わたしが出版社を文芸社に決めた理由の一つが、作家「故・小川国夫」(郷里がわたしと同じ藤枝)を知っているかだった。
 文芸社以外(碧天舎・新風舎・新生出版など)は知らないと言う。これには些か落胆した。あの賞嫌いで有名だった作家が「川端康成賞」「伊藤整賞」などを取っている。
 出版社の人間は本に詳しい集団である筈だし、本が好きでなければ務まらないと思う。儲かる以前の問題である。

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俊樹
Admin: 俊樹
本名/神戸俊樹
静岡県藤枝市出身。
19歳の時に受けた心臓手術を切っ掛けに20歳から詩を書き始める。
2005年3月詩集天国の地図を文芸社より出版、全国デビューを果たす。
うつ病回復をきっかけに詩の創作を再開。
長編小説「届かなかった僕の歌」三部作(幼少編・養護学校編・青春編)父を主人公にした(番外編)を現在執筆中。
詩、小説、エッセイ、作詞など幅広く創作。
2019年9月、一眼レフデビュー。Nikon D700を使用。
2020年4月、Nikon D810にアップグレード。

Comments 6

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ネリム

本を出す際は
慎重にやらないといけないと思いました

2012/12/12 (Wed) 16:14

RENA

訪問履歴からオジャマします。
なんとも心打たれました。
よろしければリンクお願いします。
こちらは勝手ですが、リンクさせて
いただきました。今後ともよろしく
です。。。

2012/12/12 (Wed) 22:00

blackout

これからは、より二極化するでしょうね

電子書籍でもいい、という層と
本は紙でなければ、という層と

自分は前者です

2012/12/13 (Thu) 01:20

☆るい☆★

いつかは…

こんばんは。

私も、いつかは出版してみたい夢があるのですが、読ませて頂いて とても勉強になりました。

ありがとうございます(#^.^#)

2012/12/13 (Thu) 22:06

フウ

紙の本が高級化しそうですね

タブレット端末の通信速度が高速化すれば
端末を電子ペーパーとして活用する動きが
加速するでしょう。

しかし、電子書籍では素人が描いたウエブ記事や
ブログと、プロの小説の差が縮まる恐れがあります。読むほうには便利に、書くほうには受難の
時代が待っていそうですね。

紙で大手出版社から出されたハードカバーの本は
重厚で高級なイメージがありそうですね。

製造業にたとえるなら自動ラインで大量生産される方と熟練工員が丹念に造る方の違いですね

コンピューター機器の発達は製造業だけでなく
出版のような業種にまで波及しようとしていますね。人間の商売敵は人間でなく、ネットやIT機器
となるのも皮肉なものです

2012/12/13 (Thu) 23:08

Thomas Evangelista

出版社に対する私の感想

 こんにちは。私はほとんどの有名な世界文学の小説はだいぶ前に読み終えていました。中村真一郎の本から小説の手法を読んで、自己の世界を小説に書いてある賞に応募したら、問題外とされました。哲学的な内容だし、やっぱり物語小説じゃなきゃだめなのかな、と思いました。本当の事を表現すると理解者は天才だけになってしまうから、無理なんだね。バカバカしくなって、出版社なんてくだらないと思い、それ以来小説を書くのを止めました。それからヘブライ語、ギリシア語、ラテン語、ドイツ語、英語を勉強し始めました。最近はキリスト教の真実の説明をいろいろな人にすることとキルケゴールの本を詳しく見ています。

2012/12/14 (Fri) 00:21